昨年、日本人妻✕カナダ人夫の私達の間に、待望の第一子が産まれました!
この記事では、日本で出産した私が実際に行った、カナダ国籍取得およびカナダのパスポート申請手続きについて詳しくシェアします。
カナダ国籍は自動取得じゃない!手続きが必要です
夫はカナダで生まれた生粋のカナダ人。現在カナダの法律では、カナダ人の子どもは原則として国籍を取得可能です。
しかし、自動的に国籍が付与されるわけではありません。申請手続きが必須となります。
また、「Second generation cut-off rule(二世カットオフルール)」という制度により、カナダ人の子どもでも国籍が得られない場合があります(詳細は記事末のFAQへ)。
手続きの進め方:まずは情報収集から
私はまずカナダ政府の公式サイトで情報を確認。その後、在日カナダ大使館に電話で問い合わせをしました。
📞 ポイント:
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電話対応は英語・フランス語に加えて日本語も選択可能。
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その後のメール連絡も、日本語で対応してもらえました(メール本文は英語)。
今回、カナダ国籍を取得する前にカナダのパスポートを発行してもらうことになります。これは特別措置のため、今回発行されるパスポートは"Limited Validity Passport"というもので、期限が2年のものになります。通常の5年・10年パスポートとは違うので、少し成長したら改めてパスポートを申請しなければなりません。
発行には条件があり、パスポート・市民権の申請書と共に航空券を購入した証拠(e-ticket等)を添付しなければならないようです。
では、早速私が申請した書類についてです。
カナダ国籍の申請手続き(Citizenship Certificate)
📮 申請方法
紙の申請書を作成し、在日カナダ大使館へ郵送しました。
✅ 必要書類
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Application for a Citizenship Certificate(CIT 0001)
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証明写真(2枚)
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片親のカナダ国籍を証明する書類(例:カナダ人配偶者の出生証明書)
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お子さまの出生証明書(戸籍謄本 or 出生届受理証明書)
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ID(2種類以上)母子手帳、保険証、住民票、診察券など
※英訳+公証人によるaffidavitが必要
注意点:
翻訳書類とaffidavitは、1つのPDFファイルにまとめて提出します。
日本での公証は「公証役場:notary public」で可能です。
💰 申請費用
CAD 75ドル
📄 取得できるもの
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紙の証明書(Paper Certificate)
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電子証明書(e-Certificate)
※どちらかを選べます。私はe-Certificateを選びました。
カナダパスポートの申請手続き(Limited Validity Passport)
今回は「Limited Validity Passport(2年間有効)」を先に取得する特別措置を利用しました。これは、国籍証明書が発行される前にパスポートを取得するための仕組みです。
📮 申請方法
紙の申請書を郵送で提出。
✅ 必要書類
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航空券購入の証明(e-ticketの控えなど)
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PPTC 116 LVP(Notice for limited validity passport)
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PPTC 445(Confirmation of parents' Canadian citizenship for a child under 2 years of age born abroad:親のカナダ国籍確認書)
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PPTC 042(Application form:通常のパスポート申請書)
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出生証明書(戸籍謄本+翻訳/出生届受理証明書)
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証明写真(2枚) ※フォトグラファーの情報記載+guarantorのサインが必要
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PPTC 659(Statutory Declaration for Translators:翻訳者用の宣誓書)
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両親のパスポートの顔写真ページのコピー
💰 申請費用
CAD 100ドル
よくある質問(FAQ)
Q1. いつから準備しましたか?
妊娠8ヶ月頃に余裕が出てきたタイミングで準備開始。
7〜8ヶ月目で準備を始めるのが安心かと思います。
Q2:パスポートはどのくらいで取得できましたか?
申請から1ヶ月ほどで届きました。
政府サイトでは国外申請の目安は約20営業日とされています。
ただし、夫がカナダ在住・私が日本在住だったため、本来であればPPTC028(同意書)の提出が必要なケースでした。
ですが、ちょうど書類提出時に夫が来日でき、同日・同場所での署名が可能だったため、PPTC028は不要となりました。
💡 同じタイミングで両親が揃えば、スムーズに進みます!
Q3. 市民権証明書(e-Certificate)はどれくらいで届きましたか?
私のケースでは、申請から約8ヶ月と案内されていました。
紙の証明書 or e-Certificateが選べる中、私はe-Certificateを選択。
メールで受け取れたため、住所変更の手間もなく、とてもスムーズでした。
Q4.戸籍謄本・出生受理証明書はいつ取得できますか?
どちらも「出生届提出(生後14日以内)」の後に発行されます。
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戸籍謄本/出生受理証明書:中2日ほどで受け取り可能(地域差あり)
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事前に市役所へ確認するのがおすすめです
Q5. カナダへはいつ帰国しましたか?
体調の回復や赤ちゃんの状況によって個人差がありますが、
私たちは生後2ヶ月半〜3ヶ月頃を目安に帰国しました。
Q6. 「Second generation cut-off rule(二世カットオフルール)」とは?
これは、2009年に改正されたカナダ国籍法で、
「カナダ国外で生まれた子どもが国籍を取得できるのは、First generationまで」
というルールです。
今回の子どもは、夫がFirst generationなので国籍取得が可能ですが、この子が将来カナダ国外で子どもを持った場合、カナダ国籍が与えられない可能性があります。
選択肢としては:
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カナダ国内で出産する
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カナダ生まれのパートナーを持つ
いずれかが必要になる可能性が高いです。
法律は変わる可能性もあるので、最新情報を**「Second generation cut-off rule」などで検索**することをおすすめします。
最後に
この記事はあくまで私自身の経験ベースの情報となります。法律や制度は予告なく変更される可能性があるため、必ず公式サイトや大使館で最新情報を確認してください。
少しでも、同じような境遇の方の参考になれば嬉しいです!